草と戦う夏の作業

溝切り(中干し)

田植えが終わり、1ヵ月半ほどすると、苗の根がしっかり地に付くので田んぼの「中干し」をします。
中干しとは、字の通り田んぼの水を抜いて干します。
こうすることで、1ヵ月半かかって地面についた根が水分を求めにより深く張っていきます。
根がしっかり張ると、栄養分の吸収も良くなり丈夫で良い稲に育っていきます。
 
この中干しをするために田んぼに溝を掘って水を抜きやすくしていきます。
溝きり作業は、去年から新兵器の通称「溝きりライダー」を導入したので。作業が楽しく早く終わります。
 

草刈り

夏の仕事で一番苦労すのがこの草刈りです。
 
草刈りは田んぼの周りの畦を中心に刈っていくきます。
なぜ草刈りが必要かというと、田んぼの畦草の中にはたくさんの虫が住んでいます。その中には稲の穂を食べる虫(特にカメムシ)もいるため、住処となる草を刈っていしまい虫を田んぼから遠ざけるのです。
 
田んぼをたくさんしている場合、草刈りを一巡してくると、最初に刈ったところの草がもう膝ぐらいまで伸びているので、休む間もなく二巡目が始まります・・・。
 
上の写真は、畦草刈り機
下の写真は、人力の草刈機です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

喜びの収穫

稲刈り

秋の収穫は、この稲刈りから始まります。
 
黄金色に実った、稲をコンバインで残さないように刈って行きます。
 
コンバインは、刈り取った稲から穂だけを分別します。昔は、穂は袋に入れられ人の手で、軽トラックまで運んだものですが、今はコンバインの中に蓄えられます。

軽トラックで搬送

コンバインにより、刈られた穂はコンバインに付いてある煙突から、軽トラックの荷台に載せたホッパーの中に積み込まれます。
 
このまま作業小屋にある乾燥機へ運んでいきます。昔はこの作業が人の手で行っていて収穫時の一番の重労働でした。

 

乾燥

 
軽トラックに載せた穂は、乾燥機に入れて一晩かけて乾燥されます。穂も生き物だから、水分を含んだまま放置しておくと味が落ちます。だから刈ったら直ぐに乾燥し鮮度を保ちます。
また、次の工程となる、籾摺りは乾燥した籾しか殻を剥くことができません。
 
乾燥機は4つあるのですが、それでも9〜10反分の米しか入らないので、一日に借り入れできるのは10反程度です(コンバインで半日程度)。

籾摺り

一晩、乾燥したお米は、乾燥具合をチェックしたあと、直ぐに籾摺り(もみすり)をします。
 
籾摺りとは、穂から殻を取って玄米に変える作業です。これは全て機械が自動に行います。
写真上は籾殻と玄米を選別しているところ、写真下は、籾と籾摺りが終わったあとの玄米
 
籾摺りではどうしても籾殻が空気中を舞うため、体にかかって体中が痒くしかたないです。秋は仕事が終わるとシャワーに直行です。

袋詰め

籾摺り機から出てきた玄米は、30kg詰めの袋に入れてきます。
 
平均1時間に50袋できるので、約1分でいっぱいに入れたれた袋を括りパレットの上に載せて積んでいきます。
ちなみに、写真の左奥に見えるポールのようなものは米袋昇降機で、米袋を持ち上げてくれます。
下から30kgの米袋を持ち上げるとすぐに腰が悪くなってしまいます。
 
袋詰めが終われば、そのまま皆様のお宅や米屋さんに出荷します。

機械の掃除

1ヶ月頑張ってくれたコンバインや乾燥機、籾摺り機の掃除をします。
 
しっかり掃除して、来年まで眠りに尽きます。ただし、コンバインは冬の間にオーバーホールに出します。